
前職でのITスキルを活かす。電力制御の現場で挑む、次のステージ。
中部電力パワーグリッドで電気の安定供給を支える電力制御システムの開発を担う飯田さん。入社の決め手は「エネルギー業界を内部から支えたい」という強い想いと、新しくOT(制御)領域に挑戦できるチャンスだったと言います。仕事の魅力や今後の目標などについて伺いました。
飯田 裕太
クラウドサービスを提供する企業で、エネルギー事業者向けに最新のITサービスを活用したシステム刷新や業務高度化・効率化の提案、技術支援を経験。現在は中部電力パワーグリッドで、電力制御システムの開発に携わっている。
前職のIT経験を活かし、電力の根幹を支える仕事に挑戦したかった。
前職では、主にエネルギー事業者に対してクラウド活用の提案を行い、業務の効率化や高度化を支援してきました。しかし、外部からの提案はあくまで「発信して終わり」。実際の運用や業務設計に深く関わることはできません。そこで生まれたのが、「内部に入り、現場で課題解決に挑みたい」という想いです。加えて、「名古屋に住み続けたい」という気持ちも強く、愛知県内の企業を探す中で中部電力パワーグリッドに出会いました。
これまでIT領域に携わってきましたが、中部電力パワーグリッドではOT(制御)領域に挑戦できる点も魅力でした。OT領域は電気経路や電圧の切り替えなど、事業の根幹を担う技術。これまで経験がない領域にチャレンジすることで、スキルの幅が広がるのではないかという期待感もあり、入社を決意しました。

前例にとらわれず、業務設計・組織変革も担える環境。
現在所属している系統システム開発グループでは、発電所から送られる電力を各地に届けるための制御システムを開発しています。私の担当は、IT分野で培った知見をOT領域に適用し、効率化や高度化の可能性を探ること。特に注力しているのが、システムの基盤部分の改善です。これまでは現場のベテラン社員の経験に依存していた業務も多く、人員減少や高齢化に伴う効率的な運用が課題となっています。そこで、データを活用して知見を再現し、将来的には自動化も視野に入れた仕組みづくりを推進中です。
入社後に印象的だったのは、現場でExcelのマクロや計算式が重宝されていると知ったことです。前職では大規模なシステム活用が当たり前でしたが、実際の業務は細かな工夫や現場対応によって成り立つケースもあると学びました。システム構築だけでなく、業務全体の設計が重要だと改めて実感した出来事です。

また、電力の安定供給を最優先に考える姿勢が全社員に浸透しており、安全対策に関するディスカッションが日常的に行われていることにも驚きました。社員一人ひとりが安全に対する高い意識とインフラを担う責任感を持っており、自分自身も身が引き締まりましたね。
その一方で、職場には新しい提案を前向きに受け入れる雰囲気があります。否定から入るのではなく、まずは「有効性を検討しよう」と考える文化があるため、データ活用や業務改善のアイデアも話しやすい環境です。電力業界以外から来た私だからこそ、新しい視点で提案できることも多いと感じています。今後はさまざまな部門と連携しながら、業務や組織の変革を着実に前へ進めるつもりです。

IT×OTの力で、システム部門を牽引する存在を目指す。
これまで、ITの運用から実装、最新技術を活用した業務高度化の提案まで幅広く経験してきましたが、今後はIT領域だけでなくOT領域での知見もさらに深め、業務変革に向けて取り組んでいきたいです。安全性を確保しつつ、効率性も高める仕組みを設計するためには、両分野の強みを活かす視点が必要不可欠だと考えています。
そしてゆくゆくは、システム部門全体を牽引できるように成長していきたいですね。具体的には、前職でのクラウド高度化提案や経営層へのプレゼン経験、現職でのOT実務経験を融合し、全体最適を実現できるリーダーシップを発揮することが目標です。そのためにも、データ活用や新技術導入を推進し、業務改善と組織文化の変革を同時に進めていきます。
伝統と革新をつなぎ、未来を創る人材を募集。
現場には、安全性を守るために築かれた長年の仕組みが今も息づいています。一方で、新しい文化や知見を受け入れる柔軟さもあり、その良さを活かしながら変革に挑める環境です。求められているのは、上司や同僚と積極的にコミュニケーションを図り、安全性を確保しつつ「何を残し、何を刷新するか」を見極められる方。受け継がれてきた文化と最新技術を掛け合わせ、組織の活性化や業務改革に挑戦してくださる方をお待ちしています。
